○大玉村自治基本条例

平成19年3月20日

条例第3号

私たちの暮らす大玉村は、人権を尊重し、住民福祉の向上と誰もが健康で、安全かつ快適に生活することができる活力ある村づくりを目指してきました。また、大玉村には、安達太良山の裾野に広がる豊かな自然や美しい田園風景、その中で育まれてきた文化や伝統、風土、思いやりの心があります。先代から受け継いだこれらの大切な資産を守り、次代へと受け継いでいくことが、私達の重要な責務です。

一方、「自らの地域社会の未来を、自らの創意工夫で切り開き、自らが決定し、責任をもって実行していく」という地方自治の基本を明らかにする必要があります。そのために、村民の豊かな創造性や社会経験が村づくりに十分活かされるよう住民参画を進め、それぞれの役割と責任を担いながら、共に考え、共に村づくりを進めることが大切です。

このような認識に立って、村民憲章に定める大玉村のあるべき姿を目指すとともに、住民主体の活力ある村づくりを協働で進めることを決意し、この条例を制定します。

(目的)

第1条 この条例は、むらづくりの基本となる事項を明らかにすることにより、大玉村における自治の確立を目的とする。

(条例の尊重)

第2条 この条例は、大玉村の自治の基本を定めたものであることから、他の条例、規則等の制定及び改廃を行う場合には、本条例の定める事項を最大限に尊重するよう努めるものとする。

(定義)

第3条 この条例において用語の意義は、次に掲げるとおりとする。

(1) 村民 大玉村に在住、在勤する個人及び村内に事務所又は事業所を有する法人、その他の団体をいう。

(2) 村民参画 村民が施策の立案から実施及び評価に至るまでの過程に主体的に関わることをいう。

(3) 協働 村民と村が、それぞれの役割と責務を担いながら、対等の立場で相互に協力し補完することをいう。

(自治の原則)

第4条 大玉村における自治の原則は、次の各号のとおりとする。

(1) 人権尊重の原則 村民は、基本的人権が尊重される社会の実現のために、自ら考え、互いの個性と能力を最大限に発揮することを基本とする。

(2) 自然との共生の原則 村は、みどり豊かな大玉村の自然を守るため、自然との共生を基調とした村づくりを進めることを基本とする。

(3) 情報共有の原則 村民及び村は、村づくりに関する情報を共有することを基本とする。

(4) 村民参加の原則 村は、村民参加の機会を保障し、村民の意思を村政に反映することを基本とする。

(5) 協働の原則 村民及び村は、相互の信頼関係を深めるとともに、お互いの知恵と力を出し合って、協働による村づくりを進めることを基本とする。

(村の責務)

第5条 村は、法令等の定めに従い、その権限を有効に発揮し、職務を遂行するものとする。

2 村は、村民の総意の把握に努めるとともに、村民の信託に応えられるよう能力の向上に努めるものとする。

(村議会の責務)

第6条 村議会は、村民の意思が村政に反映されるよう努めるとともに、その権限を有効に発揮するよう努めるものとする。

2 村議会は、開かれた議会運営に努めるとともに、村民の信託に応えるよう努めるものとする。

(村民の権利と責務)

第7条 村民は村づくりの主体であり、村政に参加する権利及び村政に関する情報を知る権利を有する。

2 村民は、積極的に村政に参加し、自ら有する知識、技術、能力等を村づくりに活かすよう努めるものとする。

(村民参加)

第8条 村は、重要施策の立案等の過程において、対象となる事案の性質、影響等を勘案し、最も適切かつ効果的と認められる村民参加の基準を公表し、村民参画を推進するものとする。ただし、緊急を要する場合又は法令等に定めがある場合は、この限りでない。

(審議会等への参加)

第9条 村は、審議会等を設置する場合は、その委員の全部又は一部を公募により選任するよう努めるものとする。

(村民参加と協働の推進)

第10条 村は、村民主体の村づくりを進めるために村民参加の協働による事業を推進するとともに、その体制等を整備するものとする。

2 村は、村民主体の村づくり活動を促進するために、情報の提供、相談、支援、その他必要な措置を講ずるものとする。

(雑則)

第11条 この条例に定めるもののほか必要な事項は、別に定めるものとする。

この条例は、平成19年4月1日から施行する。

大玉村自治基本条例

平成19年3月20日 条例第3号

(平成19年4月1日施行)