○大玉村手話言語条例
令和8年3月16日
条例第2号
(前文)
手話は、手や指、体の動き、顔の表情等を組み合わせて視覚的に表現する独自の文法により構成される言語であり、手話を必要とする者にとって、日常生活及び社会生活において意思疎通を図り、互いの気持ちを理解し合うとともに、知識を蓄え、文化を創造する上で必要な言語として大切に育まれ、受け継がれてきた。
しかし、これまで手話が言語であると広く認識されていなかったことや、手話を使用する環境が十分に整えられてこなかったこと等から、手話を必要とする者は必要な情報を得ることやコミュニケーションをとることが難しく、多くの不便や不安を感じながら生活してきた。
このような状況の中、平成18年の国際連合総会で採択された障害者の権利に関する条約や、平成23年に一部改正された障害者基本法において、手話が言語であることが明記され、これを契機として、手話に対する理解の促進や普及が進められてきた。
また、令和7年には、手話に関する施策を総合的に推進するため、手話に関する施策の推進に関する法律が施行されている。
本村においても、令和4年に障がいのある人もない人も共に生きる大玉村づくり条例を制定し、障がいに係る相互理解や合理的配慮の推進に取り組んできた。手話が言語であるとの認識に基づき、手話に対する理解を深め、手話を必要とする人がよりコミュニケーションを図りやすい環境づくりを推進することにより、誰もが互いに支え合い、安心して暮らせる共生社会の実現を目指し、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話に対する理解及び普及に関して基本理念を定め、村の責務並びに村民の役割を明らかにするとともに、村が実施する施策の基本的事項を定めることにより、全ての村民が共に生きる共生社会を実現することを目的とする。
(基本理念)
第2条 手話の理解及び普及は、手話を必要とする人が手話により意思疎通を図る権利を有しており、その権利を尊重することを基本として行われなければならない。
(村の責務)
第3条 村は、前条に定める基本理念にのっとり、手話の理解及び普及を図り、手話を必要とする人が手話を使用しやすい環境を整備するため、必要な施策を推進するものとする。
(村民の役割)
第4条 村民は、基本理念に対する理解を深め、村が推進する施策に協力するよう努めるものとする。
(事業者の役割)
第5条 村内において事業活動を行う事業者は、基本理念についての理解を深め、村の施策に協力するよう努めるとともに、手話を必要とする人が利用しやすいサービスの提供及び働きやすい環境の整備に努めるものとする。
(施策の推進)
第6条 村は、次に掲げる施策を実施するものとする。
(1) 手話の理解及び普及に関すること。
(2) 手話による情報発信及び情報取得に関すること。
(3) 手話による意思疎通支援に関すること。
(4) 手話通訳者等の派遣に関すること。
(手話を学ぶ機会の確保)
第7条 村は、手話を必要とする者並びに手話通訳者等と協力して村民が手話を学ぶ機会の確保に努めるものとする。
(手話を用いた情報発信)
第8条 村は、手話を必要とする人が村政に関する情報を正確かつ速やかに得ることができるよう、手話を用いた情報発信に努めるものとする。
(手話通訳者等の確保及び養成等)
第9条 村は、手話通訳者等の確保、養成及び手話技術の向上に努めるものとする。
(学校における手話の普及)
第10条 村は、学校教育における手話の普及等を図るために、児童、生徒及び教職員が手話を学ぶ機会を提供する等必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(災害時の対応)
第11条 村は、災害時において、手話を必要とする人に対し、情報の取得及び意思疎通の支援に必要な措置を講ずるものとする。
(情報通信技術の活用)
第12条 村は、この条例に定める諸施策に関し、情報通信の技術を活用するよう努めるものとする。
(財政上の措置)
第13条 村は、手話に関する施策を推進するため、必要な限度において財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(その他の意思疎通支援の推進)
第14条 村は、聴覚障がいの特性に応じ、手話のほか要約筆記の活用等により、意思疎通支援に必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
附則
この条例は、公布の日から施行する。