○大玉村低入札価格調査制度事務処理要領

平成21年7月24日

告示第96号

(趣旨)

第1条 この要領は、大玉村が一般競争入札又は指名競争入札(以下、「競争入札」という。)により契約を締結しようとする場合における地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下「施行令」という。)第167条の10第1項の規定に基づき落札者を決定する制度(以下「低入札価格調査制度」という。)の運用に関し、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 設計金額 村長が算定する設計金額で、特段の規定がない限り、消費税及び地方消費税に相当する額(以下「消費税相当額」という。)を含まない額とする。

(2) 建設工事 建設業法(昭和24年法律第100号)第2条第1項に規定する建設工事をいう。

(3) 工事関連業務委託 建設工事に関する次に掲げる業務の委託をいう。

 測量業務 測量法(昭和24年法律第188号)第5条に規定する公共測量の業務

 建築関係の建設コンサルタント業務 建築に関する工事の設計若しくは監理又は建築に関する工事に関する調査、企画、立案若しくは助言を行う業務

 土木関係の建設コンサルタント業務 土木に関する工事の設計若しくは監理又は土木に関する工事に関する調査、企画、立案若しくは助言を行う業務

 地質調査業務 地質又は土質について調査及び計測し、並びに解析及び判定する業務

 補償コンサルタント業務 建設工事に必要な土地等の取得若しくは使用又はこれに伴う損失の補償に関連する業務

(4) 調査基準価格 施行令第167条の10第1項に規定する低入札価格調査制度の基準価格で、消費税相当額を含まない額をいう。

(低入札価格調査制度の適用)

第3条 低入札価格調査制度は、その設計金額(消費税相当額を含む。)大玉村財務規則(平成26年規則第17号)第126条で定める金額を超える建設工事の請負及び工事関連業務委託に係る競争入札に適用する。ただし、村長が適用の必要がないと認める場合は、この限りでない。

(建設工事に係る調査基準価格の算出)

第4条 建設工事に係る調査基準価格の額は、対象となる建設工事の設計金額の算出の基礎となった次の各号に掲げる額の合計額とする。ただし、その額が設計金額に10分の9.2を乗じて得た額を超える場合にあっては10分の9.2を乗じて得た額とし、設計金額に10分の7.5を乗じて得た額に満たない場合にあっては10分の7.5を乗じて得た額とする。

(1) 直接工事費の額に10分の9.7を乗じて得た額

(2) 共通仮設費の額に10分の9を乗じて得た額

(3) 現場管理費の額に10分の9を乗じて得た額

(4) 一般管理費の額に10分の6.8を乗じて得た額

2 前項の規定にかかわらず、村長が特に必要があると認める場合は、設計金額に10分の7.5から10分の9.2までの範囲において村長が定める割合を乗じて得た額を調査基準価格とすることができる。

(工事関連業務委託に係る調査基準価格の算出)

第5条 工事関連業務委託に係る調査基準価格の額は、対象となる工事関連業務委託の設計金額の算出の基礎となった当該工事関連業務委託に係る次の各号に掲げる業務委託の種別ごとに当該各号に定める額の合計額とする。

(1) 測量業務 次に掲げる額の合計額。ただし、その額が設計金額に10分の8.2を乗じて得た額を超える場合にあっては10分の8.2を乗じて得た額とし、設計金額に10分の6を乗じて得た額に満たない場合にあっては10分の6を乗じて得た額とする。

 直接測量費の額

 測量調査費の額

 諸経費の額に10分の5を乗じて得た額

(2) 建築関係の建設コンサルタント業務 次に掲げる額の合計額。ただし、その額が設計金額に10分の8.1を乗じて得た額を超える場合にあっては10分の8.1を乗じて得た額とし、設計金額に10分の6を乗じて得た額に満たない場合にあっては10分の6を乗じて得た額とする。

 直接人件費の額

 特別経費の額

 技術料等経費の額に10分の6を乗じて得た額

 諸経費の額に10分の6を乗じて得た額

(3) 土木関係の建設コンサルタント業務 次に掲げる額の合計額。ただし、その額が設計金額に10分の8.1を乗じて得た額を超える場合にあっては10分の8.1を乗じて得た額とし、設計金額に10分の6を乗じて得た額に満たない場合にあっては10分の6を乗じて得た額とする。

 直接人件費の額

 直接経費の額

 その他原価の額に10分の9を乗じて得た額

 一般管理費等の額に10分の5を乗じて得た額

(4) 地質調査業務 次に掲げる額の合計額。ただし、その額が設計金額に10分の8.5を乗じて得た額を超える場合にあっては10分の8.5を乗じて得た額とし、設計金額に3分の2を乗じて得た額に満たない場合にあっては3分の2を乗じて得た額とする。

 直接調査費の額

 間接調査費の額に10分の9を乗じて得た額

 解析等調査業務費の額に10分の8を乗じて得た額

 諸経費の額に10分の5を乗じて得た額

(5) 補償コンサルタント業務 次に掲げる額の合計額。ただし、その額が設計金額に10分の8.1を乗じて得た額を超える場合にあっては10分の8.1を乗じて得た額とし、設計金額に10分の6を乗じて得た額に満たない場合にあっては10分の6を乗じて得た額とする。

 直接人件費の額

 直接経費の額

 その他原価の額に10分の9を乗じて得た額

 一般管理費等の額に10分の5を乗じて得た額

2 前項の規定にかかわらず、村長が特に必要があると認める場合は、設計金額に10分の6から10分の8.5までの範囲において村長が定める割合を乗じて得た額を調査基準価格の額とすることができる。

(入札参加者への周知)

第6条 契約権者は、本制度の円滑な運用を図るため、当該対象工事等の入札公告、入札説明書又は契約の方法及び入札の条件において、次に掲げる事項を明示するものとする。

(1) 施行令第167条の10第1項の規定に基づく低入札価格調査制度適用工事等であること。

(2) 調査基準価格を下回った入札が行われた場合の入札終了の方法及び結果の通知方法

(3) 調査基準価格を下回った入札を行った者は、最も低い価格の入札であっても必ずしも落札者とはならない場合があること。

(4) 調査基準価格を下回った入札を行った者は、入札後の事情聴取に協力すべきこと。

(入札の執行)

第7条 企画財政課長は、調査基準価格を下回る入札が行われた場合には、落札者の決定を保留し、落札者については後日決定することとして入札を終了するものとする。

2 企画財政課長は、落札候補者に対する通知を行う際に、次の各号に掲げる最低価格入札者からの確認事項及びその他必要と認める書類の提出を求めるものとする。

(1) その価格により入札した理由

(2) 契約対象工事の施工地付近における手持ち工事の状況

(3) 契約対象工事に関連する手持ち工事の状況

(4) 契約対象工事の施工地と入札者の事業所、資機材保管場所等との関連(地理的条件)

(5) 手持ち資材の状況

(6) 資材の購入先及び購入先と入札者の関係

(7) 手持ち機械及び設備の状況

(8) 労務者の確保や配置の内容

(9) 過去に施工した公共工事名

(10) 公共工事の施工実績

(11) 経営状況及び信用状況(不渡りの有無、建設業法違反等の有無、賃金不払いの有無、下請け代金の支払遅延事実の有無についての申告と、納税証明書、財務諸表、直前3年の各営業年度における工事施工金額の報告)

(12) その他必要な事項

(調査)

第8条 企画財政課長は、前条第2項により提出を求めた調査様式等が提出された場合は、速やかに入札等制度検討委員会委員長(以下「委員長」という。)に諮るものとする。

2 委員長は、入札価格によっては当該契約の内容に適合した履行がされないおそれが認められるか否かについて、提出された調査様式等に基づき入札者からの事情聴取、関係機関への照会などにより速やかに調査するものとする。

3 委員長は、企画財政課長に対し、調査の結果を低入札価格調査票に記載させるものとする。

(適合した履行がされると認められる場合)

第9条 委員長は、前条の規定に基づく調査の結果、当該入札価格により契約の内容に適合した履行がなされると認めたときは、その旨を企画財政課長に通知するものとする。

2 企画財政課長は、当該入札者を落札者と決定し通知するとともに、他の入札者全員に対してその旨を通知するものとする。

(適合した履行がなされないおそれがあると認められる場合)

第10条 委員長は、第8条の規定に基づく調査の結果、当該入札価格によっては、契約の内容に適合した履行がなされないおそれがあると認めたときは、入札等制度検討委員会を招集、審議し、その結果を企画財政課長に通知するものとする。

2 企画財政課長は、前項の審議結果が当該契約の内容に適合した履行がなされると認めたものであるときは、最低価格入札者を落札者として決定し前条の規定により通知するものとする。

3 企画財政課長は、第1項の審議結果が当該契約の内容に適合した履行がされないと認めたものであるときは、予定価格の制限の範囲内の価格をもって申込みをした者のうち、最低の価格をもって申込みをした者(以下「次順位者」という。)を落札者と決定する。なお、次順位者が調査基準価格を下回る入札であった場合、企画財政課長は、第8条の規定の例により調査を行うものとする。

(入札結果等の公表)

第11条 低入札価格調査を実施した対象工事等については、契約締結後、大玉村指名競争入札及び随意契約に係る情報の公表に関する要綱(平成23年告示第58号)の規定により、入札結果等を公表するものとする。

(監督体制等)

第12条 工事等所管課長は、調査対象者と契約した工事等について、関係書類や施工体制について意見聴取を行うとともに、低入札価格調査対象工事等であることを考慮して、監督業務や検査等について、適正な施工の確保に留意するものとする。

(委任)

第13条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は村長が別に定める。

この要領は、平成21年8月1日から施行する。

(平成22年告示第38号)

この要領は、公布の日から施行し、平成22年4月1日から適用する。

(平成27年告示第78号)

この要領は、平成27年4月1日から施行する。

(平成28年告示第137号)

この要領は、平成28年4月1日から施行する。

(平成31年告示第47号)

この要領は、平成31年4月1日から施行する。

(令和4年告示第13号)

この要領は、令和4年4月1日から施行する。

(令和5年告示第102号)

この要領は、公布の日から施行する。

(令和6年告示第78号)

この要領は、公布の日から施行し、令和6年4月24日以降に起工した工事関連業務委託から適用する。

(令和7年告示第66号)

この要領は、令和7年4月1日から施行する。

大玉村低入札価格調査制度事務処理要領

平成21年7月24日 告示第96号

(令和7年4月1日施行)