【佳作】しょうがい者も住みやすい町へ 玉井小学校5年 大内希咲

しょうがい者も住みやすい町へ
玉井小学校5年 大内希咲
 
 私の姉は、心の病気をもっています。自分の思い通りにならないことに対して、気持ちが不安定になってしまい、みんなにめいわくをかけてしまうことがありました。そのたびにしかられて、謝る姉のすがたを何回も見ました。すると、そんな姉をひなんしたり、悪く言ったりする人が出てきたのです。実は、その中にわたしもいたのです。
 その後姉は、心の病気を治すために入院することになりました。姉はそこから学校へ行き、家とはちがう生活していました。そのおかげで、姉の行動が少しずつよくなてきて、最近では家にとまりに来ることもできるようになりました。でも、正直姉をすぐに受け入れるということはむずかしいことを感じました。
 では、いじめや差別は、どこから始まるのでしょうか。私は以前大人が「○○くんは、みんなと同じことができない子なんだよ。」と言っているのを聞いたことがあります。この言葉を聞いたとき、「大人が話している言葉を聞いて、子どもがまねをしているのではないか」と思いました。子どもはそんなことを知らないので、子どもから言い始めるはずではないと思ったのです。そんなことを言う大人がいると思っていなかったので、残念だなと、そのときは思いました。その言葉ときっかけに、いじめや差別が始まるんだと思ったのです。でも、実際に私も姉に対して、ばかにするようなことや差別をするようなことがあったのです。人を注意することはできないなと反省しました。
 心の病気をもつ人がいる家族ですら、差別をしてしまうのに、ほかの人にいじめたり、差別したりしないようにしてもらうためには、どうしたらよいのでしょうか。どのようによびかければよいのでしょうか。
 心の病気とはいっても、私たちと同じ人間です。自分がやられていやなことは、同じくいやなのです。心や体にしょうがいがあることで、ふつうの人とちがう生活をしなければならなかったとしても、それは差別する理由にならないはずです。むしろ、もし困っていたら、手助けしてあげなければならないのではないでしょうか。そんなことがふつうにできる世の中になれば、姉のようにこまっている人に対する差別などなくなると思います。
今は、私も姉のことについては分からないことばかりです。うでや足がないことだけがしょうがいではありません。姉のように心にしょうがいをもった人もいるのです。そんな人のことをしっかり理解し、思いやりの心をもって接することができれば、障害者が住みやすい町になっていくのではないかと思いました。
 
このページの情報に関するお問い合わせ先
大玉村TEL:0243-48-3131FAX:0243-48-3137