【優秀賞】レッツ・トライ 大玉中学校2年 本多喬葉

レッツ・トライ
 
大玉中学校2年 本多喬葉
 
  
 みなさんはあいさつをすることは大切だと思いますか。私は大切だと思います。それは、人と人をつなぐ、心をつなぐものだからです。
 「あいさつ」の一言でも様々な仕方、種類があると思います。例えば、軽く手を挙げたり、少し笑ってみたり、礼をしながらだったりなどです。使う場所や時間が違うとさらにレパートリーが増えていきます。ではなぜこんなにあいさつに種類があるのでしょうか。それに気づかされたのは今年に入ってからでした。
 中学校も慣れてきた頃の話です。私にはもう一つ慣れてしまったものがありました。それは「マスク」です。コロナ禍になってから欠かせなくなったマスク。前はほんの一時期つけていたマスクを今ではこんなに日常的に使うんだととても驚きました。しかもそれが日本だけでなく、今は世界中で使われています。私はあいさつをすることが好きなので、マスクの息苦しい感覚が好きではありませんでした。声もくぐもってしまい、余計に嫌でした。しかし、コロナ感染を防ぐためにはつけなければいけないのは分かっていたので、最初は嫌々つけていました。今はもう慣れたのでそんなことは気にしませんでした。そしてあいさつする量も減っていきました。そんな生活が続いたある日、私はいつものように好きなアイドルグループの配信を聞きました。その時、メンバーの一人が、「あいさつって大事よねぇ。」と言いました。別のメンバーが「そうやね。何かやるとうれしいし、元気もらえるじゃん、あいさつって人と人をつなぐっていうか、心をつないでるよな、すげぇ。」と返していました。コメントを見ると、「それな」や「大事ですよね。」と、書かれていました。私はその時は気にもとめず、聞くことに夢中になっていました。
 そして私は中学校生活二回目の夏を迎えました。一回目よりも長くなって、好きなことができる時間が増えました。私はよく空いた時間に昔のことを思い出しています。その日は配信のアーカイブを昔の自分や今の自分と比べ、重ねながら聞いていました。その時、「あいさつって大事よねぇ。」と流れました。「あいさつ、ね。」と私は言葉に出てしまいました。昔はしていたけど、今はしていなかったのでもう一度あいさつの大切さについて考えました。声や身ぶり手ぶりでわかるあいさつ。そこには何があるのか。しばらく考えてもよくよくわかりませんでした。そして、配信されているアーカイブにそっと耳を傾けると「あいさつってどこにでもある時点ですげぇ。あいさつは言葉はちがうけどこれこそ世界共通。人をつなぐ大切なものだと思う。」と聞こえました。私もそうだなと思いました。例えば「こんにちは」と「Hello」は言語は違うけどどちらも同じ意味です。また、国によってあいさつの仕方が違うようです。ハグをしたり、握手をしたりなど様々な仕方があります。世界共通で人をつなぐもの、それはあいさつだとその時改めて自覚しました。その日からは積極的にあいさつをしました。昔のように大きな声と笑顔であいさつをすることを心がけてしました。「おはよう。」その声はマスクごしでも届いたようで友達が「おはよう。元気だね。」なんて笑って返してくれました。
 あいさつは大切だろうか。なぜ様々な種類があるのか。私はあいさつの意味を調べました。あいさつとは、新たに顔合わせた際や別れ際に行われる、礼儀として行われる定型的な言葉や動作のこと。また、日常生活には欠かせない人と人とが気持ちよく生活できる言葉のようです。
 私はあいさつが大切だと思います。それは、人と人とをつなぐ、心をつなぐ大切なものだからです。そして、なぜ様々な種類があるのか。私が考えるに恐らく、いつどんな時でも人と人をつなぐためだと思いました。日本は今、コロナ禍です。しかし、そんな今だからこそできることがあると思います。私は特にあいさつをしていきたいです。「大きな声で」「笑顔」を意識すれば、あいさつをした時だけでも明るい気持ちになれるはずだと思いました。そしてそれをみんなが挑戦すればもっと明るい社会になると思います。こんなコロナ禍ですが、みんなと明るく乗り越えたいと私は思います。たった一言で明るくなれるならだれでもできるのではないかと思っています。まずは教室に入った時に。「おはよう。」これなら今でもできるのではないでしょうか。あいさつ以外にも、今だからこそできることに挑戦したいと私は思います。
 レッツ・トライ。 今だからこそできることを。
 
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