【優秀賞】いじめをなくすために 玉井小学校6年 河原くるみ
いじめをなくすために
玉井小学校6年 河原くるみ
いじめなんて、私には関係ない。なぜなら、私はいじめられたことがないからだ。私はずっとそう思っていた。いじめたこともないし、いじめられたこともないから、学校や本やテレビでいじめについて見聞きしたときにも、特に深く考えたこともなかった。
ある日いじめのニュースを見ていた時、「私、小学校の高学年の時、いじめられたことがあるんだよね。」と母が言った。初めて、「いじめ」が自分の周りにあることを感じ、しょうげきを受けた。母がいじめられた理由は、運動会やスポーツ大会でいつも上位の良い成績をとっているからうらやましくなったからだったそうだ。相手は勉強ができる4・5人のグループ。無視されたり、グループに入れてもらえなかったり、うわさを言いふらされたりしたそうだ。他にもいろいろいじめられていた経験を、私は母からたくさん聞いた。母は、いじめられていることをだれにも話さずに卒業したそうだ。楽しい思い出でいっぱいのはずの6年生の生活を、母はどんなにつらい気持ちでいたのだろうと思うと、自分のことのように心が痛くなった。幸い、母は中学校に通い始めてから、新しい友だちができたそうだ。だれにも相談せずにいた母は、心の強い人だなと思った。
私は今までいじめを他人事のように思っていた。「関わらない方が自分もいじめにあわなくてすむ」と思ったからだ。しかし、世の中には母のような人ばかりではにだろう。そんなとき、いじめで自殺したというニュースを見た。「いじめで自殺する人がいるなんて。」「なんでとめられなかったのだろう。」「味方をしてあげればよかった。」だれもがそう思ったかもしれない。私も同じだった。私も周りでそのような話を聞いても関係ないと思っていた。でも友だちが自殺してからはじめてその重大さに気付いても、もうおそいのだ。
いじめをなくすためにはどうしたらいいのだろう。今まで考えていなかったいじめのことを、これをきっかけにして考えるようになった。みんなそれぞれ個性をもち生きている。私にも人とちがうところがあり、それが私だ。友だちもそれぞれちがうから、その人なんだ。個性があってこそ、一緒に過ごす生活が楽しいのだ。そう考えると、人とちがうことが逆に素敵なことのように思える。そんな考え方が広まってくれたら、いじめもなくなるのではないだろうか。
いじめかもしれない様子が見られたらどうしたらいいだろうか。自分がされたらと考えられるようになればいいし、そんな人がいたら助けてあげたいと思う。すぐにはなくせないかもしれないけれど、これからの生活で、いじめのことを考えて生活し、私は助けられる人になりたいと思う。
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