【佳作】 インターネットの要 大玉中学校2年 池田愛奈

インターネットの要
大玉中学校2年 池田愛奈

私は、毎日ネットでたくさんの情報を得ています。また、そのネット内で不特定多数の人とメッセージを送ったりなどの関係を持っています。その会話中や目に入る情報には、人が傷つくような言葉、人がいやがるような行動をしている人をたくさん目にします。その中で体験したことを書こうと思います。

一つ目は、ネットで流行した性格診断が原因で起こったことです。その診断をすると十六種類の性格に分けられることが出できます。診断して、ネットにアップする。というのが流行していました。その十六種類の中には、INFPという種がありました。SNSでそのワードを検索すると、「INFPは嫌い、あまり関わりたくない」などの勝手な偏見で人を差別する投稿がとても目立ちます。実際に私はINFPという診断結果がでました。それをネットの友達に公開すると、距離をおかれ、さらには裏のアカウントで「やっぱりINFPだと思った。だから変人なんだよ。」などと暴言を吐いているのを見つけてしまいました。そのとき私は、たかが診断だけで他人のことを判断するなんてあほらしい。と反論したい気持ちがありました。でもそれとは裏腹に、これまで仲良くしてくれていたのにこんな小さなことで縁が切れてしまうのは悲しいなと思いました。他にも、ネットでは、変な偏見を持ち、自分の勝手な偏見で他人を傷つけるといった行為をよく見かけます。自分の中での嫌な偏見にあてはまる人とわざわざ傷つけたり、無視したりするのは、ネットのみならず、学校生活でも起こっているものだと思います。私のクラスでも生徒が部活で偏見を決めて、その人の陰口を言っているのを見かけました。

二つ目は、配信者の障害に対する差別です。その配信者には生まれつきの精神の障害がありました。それを、ファンや視聴者に公言するのはとても勇気がいることだったと思います。公言されたのは、六、七年前でしたが、今でも、誹謗中傷はなくなりません。動画のコメントだと、リアルタイムで配信者がそのコメントを見ることはないですが、リアルタイムで行う生配信でコメント欄を荒らすと、他の視聴者にも、なにより配信者がいちばん嫌な思いをします。過去には、誹謗中傷が原因で命を絶った方もいます。今存在する配信者が誹謗中傷をしても、ずっと生きている保障はありません。顔が見えていなくても、最低限の礼儀を持ち、常に相手がどう思うかを考えて、ものを言う習慣を、今のうちから付けておくことが大切だと思いました。

三つ目は著作権や肖像権侵害です。ネットでは、たくさんの画像や動画など、人の作ったものであふれています。これらには全て、著作権という権利が存在します。これを侵害することは、人権侵害にも値します。たとえば、最近よくネットで見かけるのは人の描いた絵をダウンロードして、自分のアカウントであたかも自分が描いたものかのようにして「いいね」をかせぐことを目的とした立派な著作権侵害と云えます。その行為をしているのは一般的に見てネットリテラシーのない、小中学生が多いです。絵師が一生懸命描いたもので、そこには何年も積み重ねてきた努力が詰まっています。それを簡単に他人のものにされたら、だれだって悲しいと思います。私もしゅみで絵を描いているので、それをされたらどう思うかは想像がつきます。また、人著作物だけでなく、人間そのものには肖像権があります。肖像権を侵害する一つの例だと同級生の隠し撮りを本人には内緒にしてネットに投稿したりするのを見かけます。本人が投稿しないでほしいと言ったのにも関わらず撮影者がネットに投稿した場合は肖像権侵害になります。私も、友達に一度されたことがあり、とても嫌な気持ちになりました。それがあってから、その友達のことが信用できなくなりました。その事があったのも、私や友達にネットリテラシーがない頃でした。

これらの出来事や発見したことは、全てネット上で起きたことです。私が紹介したネットでの出来事は全て人権侵害につながることです。小中学生のほとんどがネットを使って様々なことができます。人と会話したり、動画を見たりと、とても便利なツールでもあります。その反面、人権を侵害してしまうようなことがたくさん起こり得ります。それは、ネットリテラシーがなっていないというのが理由だと思います。なぜなら、ネットのことをよく学ばないことで、著作権侵害、人が嫌な思いをする、ということが起こるからです。なので、ネットで人が嫌な思いをしないためには、人を思いやり、ネットリテラシーの力を身につけることが大事だと、私は思います。
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