【特選】 私たちにできること 玉井小学校6年 清野馨加
私たちにできること
玉井小学校6年 清野馨加
私たちは、自分の考えを表す時に言葉を使います。最近のニュースで、SNSでの誹謗中傷が原因で自殺してしまった人気芸能人について、報道しているのを見ました。身の回りから耳に入ってくる話、動画のコメントで目にする言葉、それらは全部良い言葉なのでしょうか。何気なく言った自分の言葉で、誰かが傷つくことがあるのではないでしょうか。
ある日、私は、動画を見て感想を書き込もうと、コメント欄を見ました。すると、「死ね」「きらい」「消えろ」などの心にぐさっと刺さる言葉が出てきました。驚きのあまり、私は一瞬固まってしまい、読み進めていくうちに悲しい気持ちがあふれてきました。それと同時に、がんばっている人を苦しめるような言葉を言う必要はないと思い、私は恐る恐る「悪口や偏見はやめよう」とだけ書き込み、コメント欄を閉じました。その後も、この出来事が頭から離れず、悲しい気持ちが長く続きました。そして、少し落ち着いてから、自分の行動に驚きました。自分でも、コメントが書けたことにびっくりしたのです。しかし、行動してよかったと感じています。軽い気持ちで書いた言葉でも、悲しんでしまう人がいます。SNSにあげてしまった言葉は消すことができません。だから、私たちがSNS上で言葉をのせるときには、画面の向こう側にいる相手がいやな気持ちになってしまわないかをよく考えなくてはいけません。そして、その言葉に責任をもたないといけません。
しかし、言葉は、使い方によって、相手を喜ばせることもできます。その一つが「あいさつ」だと思います。私はこれまで、あいさつをすることに恥ずかしさを感じていました。しかし、中国で生まれ育った母から、中国でのあいさつは「心を開いて歩み寄る」という意味だと教えてもらいました。母は、「お母さんが、社会人になった時、周りは知らない人ばかりだったけど、自分からあいさつをすることによって相手も自分も心を開き、周りの人たちとの距離が縮まったよ。」と話していました。私は母の話を聞いて、あいさつは、自分と相手の関係を深めるありがたい言葉だなと思いました。それ以来、私もあいさつをしっかりしようと思うようになりました。初めは勇気が必要だったけど、一度してしまえば、簡単でした。また、返ってきたあいさつにパワーをもらいました。あいさつはみんなが元気になるまほうの言葉だと分かり、今では自分からあいさつができるようになりました。
自分が言った言葉は目に見えません。しかし、相手の心には深く残ります。だからこそ、一つ一つの言葉を大切にしなければいけないと思います。私は、言葉を、誰かを傷つけるものではなく、誰かを守ってあげられるものにしたいです。誰かを悲しませるものではなく、誰かを喜ばせるものにしたいです。一人一人が言葉の使い方を変えていけば、世界を明るいものに変えられると思います。
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