乾田直播実証実験

令和7年度 乾田直播実証実験

玉井地域の平地で、遊休農地となっていた2,694平米の田で、2年目となる直播の実験を行っています。農地の再生と、直播技術で労働力不足の解消に繋がるか検証してまいります。

作業前の田の状況

令和5年4月時点の田の状況です。
諸事情により、遊休農地となっていました。

4月8日 畔塗り作業

直播技術をお持ちの、松本さん(本宮市青田)に御協力をいただき、畔塗を行いました。
昨年の反省を活かし、2年目の作業がスタートです。

4月8日 田起こし作業

作業部隊が応援に駆け付け、田起こし作業に取り掛かりました。
ここまでの作業は、一般的な田んぼの春の風物詩です。

4月9日 肥料散布作業

畔塗り、田起こしに引き続き、肥料の散布作業を行いました。
一日で一気に播種前の作業を完了しました。

4月10日 上部耕運作業

肥料を散布し、播種直前準備の上部耕運作業です。
従来であれば、水を引き代掻きとなりますが、直接圃場に播種するため、田起こしした上部の土が細かくなるまで耕運します。

4月10日 播種作業

天のつぶの播種を行いました。
約10センチ間隔に種を落とし、同時に転圧し土を覆いかぶせていきます。作付面積は約2,400平米くらいでしょうか。作業時間は1時間程度で終了しました。
従来の種まき、育苗、代かき作業の軽減となります。
今後は、平均気温が45度に達する頃に、除草剤を散布する予定です。

4月26日 除草剤噴霧機器登場

管理をお願いしている松本次男さん自作の、田植機に除草剤噴霧器を搭載した乗用噴霧マシーンです。
通常であれば、代搔き後の田に原液を注入しますが、乾田には除草剤のマーシェットを1,000倍に薄めて散布します。一反あたり500ml使います。

4月26日 除草剤散布

播種後の一日の(最高気温+最低気温)÷2ー11.5℃の計算式で、その日の地温を導きだし、その地温の積算が50℃に達する前後で除草剤を散布します。26日が決行日でした。作業時間は約30分でした。
今後、上記計算式で100℃に達する頃に芽が出始める予定で、2葉期に入れば田に水を張ります。

5月26日 勢いの良い草

同時期に直播を行った本宮市青田地区内の乾田圃場は、列に並ぶ苗の存在が確認できましたが、我が圃場は一面の草。同じ種類の薬剤を散布し様子を伺っていましたが、見るも無残な状況です。耕運の際に見た草の根が息をひそめ、陽気と共に勢いを増したのでしょうか。
結果的に、休耕田での今年の乾田直播は「失敗」です。苗も存在していますが、雑草には敵わないと判断し、今後は代掻きを行います。

6月20日 無念の耕運

リゾケアを直播し、約2ケ月で一面の草。苗は確認できるものの草を押しのけて成長するのは至難の業です。残念ながら耕して一般的な田植を施し、今年度はこの圃場での収量を記録することにします。

6月21日 梅雨はいづこへ

無念の再耕運の後に水を引き、梅雨らしからぬ天候の中で代掻きを行いました。春の光景ではなく、梅雨真っただ中の6月中旬です!

6月22日 田植完了

草だらけの圃場でしたが、管理を委託している松本氏の連日のご努力により、田植が完了しました。遊休農地を復田した2年目の今年は、乾田直播は失敗に終わりましたが、収量・食味分析のデータ収集を目的として管理していきます。

7月29日 酷暑にも負けず

この地域はゴールデンウィークに田植えを行いますが、諸事情から約二ヶ月遅れの田植となり、周りの田んぼと比べると苗の背丈は低く、色が薄く感じます。酷暑と水不足の中で出穂を迎えるより良いのかも。
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