【最優秀賞】たずさわる心 大山小学校5年 鈴木 志苑

大山小学校五年 鈴木 志苑

 五月に、ばあちゃんの家で田植えの手伝いをしました。春になるとばあちゃんはもみをまきます。ビニールハウスで長い間育てた苗は、青々として元気に育っていました。育った苗は、じいちゃんが田植え機に乗って苗を植えます。田んぼにきちんと整列した苗は、そよ風にゆられて心地よさそうでした。
 ぼくはいとこと競争しながら、苗の入った箱を田植え機まで運んだり、植え終わった箱を水路で洗ったりしました。そんな中、ちょっと気になったことがありました。それは、田んぼにたくさんの穴が開いていることでした。ばあちゃんにそのことをきくと、「それはザリガニやタニシが開けた穴だよ。」と教えてくれました。他にもオタマジャクシが泳いでいたりカエルの卵を見たのは初めてでした。まるでゼリーのようでした。田んぼの中には他にもたくさんの生きものがいました。
 じいちゃんとばあちゃんががんばっている姿を見ているとこんなことを思い出しました。それは、社会科の授業で学習した田植えの作業時間のことです。一九七十年は苗作り、田おこし、田植え、除草、水の管理、稲刈り、だっこくなど、全部で約百十八時間ほどかかったそうです。中でも稲刈りだけで約二日くらいかかったと聞きました。それに対して現在はたった二十四時間ほどで全ての作業が終わってしまうそうです。昔の人は今を思うとすごく苦労をしていたんだなと思いました。現在では様々な機械がたくさん増え、人々のくらしが楽になり、また豊かにもなりました。問題は食料自給率が低いため、おいしいものや新鮮な野菜を食べて食料自給率を高めることや、農業を行っているのが高齢者が多いので、若者がもっと農業にいそしむことがこれからの農業の課題だと思います。
 もし、外国が戦争などで米や野菜などを輸入できないことがあったら、日本はいろいろなダメージを被り、おそろしいことになることがわかります。スーパーなどではよく外国産の野菜を見ます。まだ大玉村はよいのですが、都内など首都けんの野菜の高とうをニュースで知るとおどろいてしまいます。
 そのために、これからたくさん農業を行う人材育成が必要だと考えます。土に触れて、おいしい野菜や米を作ること。大玉の土地でぼくは将来、農業をして暮らすことも考えています。
 将来もじいちゃん、ばあちゃんの手伝いをしたいと思います。来年は今まで以上にもっともっと心をこめて手伝いをしたいと思います。じいちゃん、ばあちゃんのやる細やかな作業をよくみながら。
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