【優秀賞】「農業への一歩」 大玉中学校2年 春日 心愛
農業への一歩
大玉中学校二年 春日 心愛
以前、テレビを見ていた時、大玉村の農業についての放送がされていた。その内容はまず、大玉村のお米はおいしいということだった。安達太良山から流れるきれいな水で育つ米はとてもおいしいという。実際、私の親戚が、大玉産のお米を食べた際に「いつもよりご飯がおいしかった」と言っていた。米の苗植えから収穫までの作業を長い時間をかけて一つ一つ丁寧に行っていることや、その間に行う日々の手入れがあるから、そのようなおいしいお米ができるのだと思った。テレビを見て、これから全ての工程を農家の方々は自分たちの手で行っていること、私たち日本人の主食であるお米、これをいつも食べている裏には農家の方々の苦労があることを知り、心の底から「ありがとう」という思いがわいてきた。農家の方の苦労や頑張りを知って、改めてお米は一粒も残さずに頂こうと思った。
また、近年、農業を行う若者が減少しているという内容の放送がされていた。これが現在の農業の状況だろうか。米を作る技術が備わってもそれを次の世代に引き継がなければ大玉村のおいしいお米は消えてしまうかもしれない。でも、大玉村のお米をこれからも食べたい人はたくさんいると思う。そこで、今まで同様これからもおいしいお米が食べられるようにするためには何をすべきかを自分なりに考えた。
一つ目は、農業の素晴らしさの全てを知ってもらうこと。農業を続けていくために今まで行ってきたことを、また、今までの苦労を大玉村の子供から大人までに知ってもらうことで農業の素晴らしさをより深く感じることができるのではないだろうか。
二つ目は、実際に農業の体験をすること。知識をもった上で次は自分の体で感じること、これが必要だと思う。そうすることで、より農家の大変さが実感できるからだ。また、この体験は苗植えから収穫、本当の米作りと同じく長期にわたって行う。そして、収穫した後は実際にそのお米を食べてみる。自分の手で育てたお米と今まで食べてきた他のお米の味では、どのような違いがあるのかなど、お米を育てた側に立つことで消費者とは違う視野が広げられると思う。
このようなことを大玉村で実施していくと今までよりも多くの人が農業に関心を抱いてくれるのではないだろうか。
今回、大玉村の農業について考え、改めて農家の存在というのは大きいものだと感じた。私の知り合いにも大玉村で農業をしている方がいる。その方は野菜が収穫されると私の家に新鮮なまま届けてくれる。しかし、少子高齢化が進むこの社会で次の世代に農業を行う人がいなくなってしまったら日本の食生活は大きく変化してしまう。これを防ぐためにも今からできることを自分たちの手でしていきたい。