【最優秀賞】「農作業の思い出と未来の農業について」 大山小学校6年 菊地 彩菜
農作業の思い出と未来の農業について
大山小学校六年 菊地 彩菜
私の家は農家です。先祖代々続いていて、お米を育てることは毎年の恒例行事でもあります。曽祖父から祖父へ、祖父から父へと受け継がれているこの農家の歴史は、これからも受け継いでいきたいと私は思っています。たくさんある農作業の思い出の中で私が一番心に残っている思い出があります。それは、祖父、父、兄、私で大根を取りに行ったときの話です。
当時、まだ幼稚園の年長ぐらいのとき、私と兄は父に、
「大根ほりに行くかい?」
と聞かれました。私と兄は迷わず「行く!」と答え、畑に向かいました。すでに祖父と父は、畑にいて大根の葉を分けたり、一輪車に大根をのせたりしていました。さっそく、畑に入り祖父に、
「じいちゃん、これほっていいの?」
と聞くと、祖父はにっこり笑ってうなずき、
「どうぞ。」
といってくれました。その顔は、小さな私には、印象的だったのかもしれません。今でも祖父の笑った顔を見ると、この家に生まれてきて良かったな、と思うことがあります。自分たちが食べる野菜を自分で作り、自分でとるということがどんなにありがたいことか分ったきっかけになりました。今でも、その時の写真が残っていますが、その写真を見ると、大きな大根を持って笑っている私と兄が写っていました。これからも、農作業の手伝いを自分から進んでやって、祖父や父の仕事の負担ができるだけ減るように、手伝いをがんばりたいと思います。
わたしたちの村、大玉村は、年々人口が増えており、家がどんどん建ってきています。田んぼが住宅街に変わっていき、農家は減り、パンを食べる人が多くなるなど米を育てる環境も場所もなくなってきています。昔からある日本食「ごはん」を絶えさせてはいけないと強く私は思います。そのためにも、私が大人になったら農作業を手伝うなどの、私たちの取り組みが必要だと思います。私たち、みんなが持っている日本人の心を忘れずに、次の世代に継いでもらうことが大切だと思いました。