【優秀賞】「祖父母の味は私の誇り」 玉井小学校6年 鈴木 亜未

祖父母の味は私の誇り
 
玉井小学校六年 鈴木 亜未
 
 私は小さい頃何でも食べる子どもだった。しかし、小学校に入学した頃から野菜をあまり食べなくなってしまい、だんだんきらいになってしまった。学校の給食も残してしまうことが多くなった。
 そんな私が野菜を食べられるようになったきっかけが、祖父母が育てている野菜だった。
 私の家庭では、きゅうり・トマト・じゃがいもなどのたくさんの野菜や米を、祖父母が作っている。その野菜は、祖父母がいつも二人で協力して作っていて、天気がいいときもそうでないときも、祖父母は毎日畑に行って野菜の世話をしていた。そうして祖父母に育てられてできた野菜は、まるで私が祖父母に面倒を見てもらっているのと同じようで、家族の一員のように感じられた。
 また、私は畑の手伝いをするようになって野菜や米を作ることは実はとっても大変なことなのだと分るようになった。土を耕したり苗を植えたりするだけでなく、暑い日でも雑草をむしって野菜に栄養がいくようにしたり、水やりをしたりなど、一日中同じような作業が続くときがあった。重いものをくり返し運ばなくてはならないときもあった、お手伝いのとき、私はすぐ根をあげてしまったが、祖父母は作業を続けていた。時々
「足が痛い。腰が痛い。」
と言っていたのに、きっとがまんして仕事をしていたのだと思う。苦労を重ねながら作った野菜ができたときは、私もとてもわくわくした。
 収穫した野菜が食卓に並ぶと
「おいしいから食べてみなよ。ばあちゃんが大切に育てたからおいしいと思うよ。」
と祖母は話していた。父も母もみんなおいしそうに食べているのを見て、私もいっしょに食べてみたいと思うようになった。気が付くと私は苦手に感じていた野菜を食べられるようになっていたのだ。
 祖父母の作った野菜がみんなを笑顔にするのを見たり、野菜を育てることの苦労を祖父母の働く姿から感じたりしたことで、鈴木家で作られた野菜は私にとっての自慢のひとつとなった。それと同時に、おいしい野菜を作ってくれる祖父母への感謝の気持ちも持てるようになった。私はもっとたくさんの野菜を食べて、祖父母に喜んでもらえるようにしたい。