【最優秀賞】「農業を守るために」 大玉中学校2年 渡邊 未来翔

【最優秀賞】
「農業を守るために」
大玉中学校 2年 渡邊 未来翔
 
 最近大玉村では、田畑だったところが住宅地になったり、雑草が生える空き地となったりしているところが多くなってきたように感じる。この問題は、大玉村だけに限らず全国的問題になっていると思う。このまま何もしないでいたらどうなってしまうのだろう。
 まず、食料自給率が落ちて外国の食料に頼ることになったり、農業技術が次の世代に伝えられなくなったりしてしまうかもしれない。村の田園風景が失われてしまう。
 農業は、天候に大きく左右され、昨年の台風19号のような自然災害が起きれば大きな被害が出る。日々大切に育ててきた作物が一瞬にして収穫できなくなってしまうだろう。そのためとてもつらくやる気を失ってしまう。収入も安定せず重労働だ。そのため農業の後継者不足が、深刻な問題となっている。
 大玉中学校では、毎年1年生が稲刈り体験をする。この様な活動は今日の農業問題に非常に効果的である。僕がそうだが、田舎で生活しているからといって農作業を経験しているとは限らない。中学生に稲刈り体験をさせることで、農業に興味関心を持つきっかけになる。農業に触れることで、その大変さだけでなく、農業の楽しさを感じることができた。稲を刈る感触、そして何より稲刈りの後大玉産の米で作ったごましおのおにぎりの美味しさに感動した。そして、大玉村の農業を守らなければいけないと強く感じた。たとえば、中学校の部活のひとつとして農業経営部を設け、1年を通して販売してみてはどうだろうか。今まで以上に中学生が深く農業に関わることができるだろう。
 さらに、大玉村の農業を守るためには「地産地消」が必要不可欠だと思う。大玉村では、あだたらの里直売所やたまちゃん食堂など、大玉村でとれた米や野菜、果物等を売っている。このような取り組みで大玉村民はもちろん、村外の方にもこのおいしさを広められる。また、インターネット上での発信や販売も取り入れてみてはどうだろうか。大玉村の米や野菜、果物、それらを使った加工食品の美味しさを知ってもらうことで、農業の方の収入の増加も見込まれる。
 また、高齢化で現実的に農家として維持していくことが困難になっている方も多い。今後は、会社としてそれまで守り続けてきた田畑を活かしていくことが、大玉村だけでなく、日本の農業を守ることにつながると思う。
 農業を取り巻く問題はこれまで述べてきた以外にも数多く存在する。しかし、この素晴らしい日本の農業をつないでいくためには、僕たち若者世代の力が必要であることを強く感じる。
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