【佳作】「畑につまったばあちゃんの愛」 玉井小学校5年 永田 まゆ
【佳 作】
私のばあちゃんは野菜作りの天才で、野菜の種類ごとに
「にんじんはこう植えんだよ。」
と、実際にやっているところを見せながら、作業の手順を一つひとつていねいに教えてくれました。ばあちゃんとやる畑仕事はどんなことよりも楽しかったです。なえを植えるときも収かくのときも、ばあちゃんといっしょに仕事をしました。
ところがばあちゃんは日に日に体が弱っていき、畑に行けない日も増えてきました。ばあちゃんは、
「畑に行きてえな…。」
と、独り言をつぶやくようになりました。ときどき畑に出て草むしりをしていたけれど、そのたびに、あちこち体を痛めて苦しんでいました。私は、「痛めるくらいならやらなければいいのに。」と、その行動を不思議に思っていました。
そして、去年の1月にばあちゃんは亡くなりました。ばあちゃんがいなくなった悲しみはとても大きいものでした。同時に、もう二度と、手間ひまかけて育てたばあちゃんの野菜を食べられないということにショックを受けました。父ががんばって野菜を作ってみても、ばあちゃんの野菜と少し味がちがいました。私は「もう一度ばあちゃんと畑仕事をしたい。」「もう一度おいしい野菜を食べたい。」そう何度も何度も思いました。
そんなことを考えているうちに、どうしてばあちゃんがあんなにも畑に行きたかったのか、分かったような気がしてきました。家族にもっと野菜を食べさせたい、もっと畑仕事をしたい、そんな思いが生んだ畑や畑仕事、そして家族への「愛」の気持ちなのだと思います。それは、ばあちゃんがいなくなった私が抱えていたのと同じ気持ちでした。
もう一緒に畑仕事はできないし、ばあちゃんの作った野菜を食べることはできない。けれど、私は、ばあちゃんに教えてもらったことを胸に、ばあちゃんの愛した畑と畑仕事を引き継いでいきたいと思っています 。
「畑につまったばあちゃんの愛」
玉井小学校 5年 永田 まゆ
私は毎年、祖母と父といっしょに畑で野菜を育てていました。おうちの畑で育てる野菜の味は別格で、スーパーで売られているどんなに高い野菜よりもおいしいです。私のばあちゃんは野菜作りの天才で、野菜の種類ごとに
「にんじんはこう植えんだよ。」
と、実際にやっているところを見せながら、作業の手順を一つひとつていねいに教えてくれました。ばあちゃんとやる畑仕事はどんなことよりも楽しかったです。なえを植えるときも収かくのときも、ばあちゃんといっしょに仕事をしました。
ところがばあちゃんは日に日に体が弱っていき、畑に行けない日も増えてきました。ばあちゃんは、
「畑に行きてえな…。」
と、独り言をつぶやくようになりました。ときどき畑に出て草むしりをしていたけれど、そのたびに、あちこち体を痛めて苦しんでいました。私は、「痛めるくらいならやらなければいいのに。」と、その行動を不思議に思っていました。
そして、去年の1月にばあちゃんは亡くなりました。ばあちゃんがいなくなった悲しみはとても大きいものでした。同時に、もう二度と、手間ひまかけて育てたばあちゃんの野菜を食べられないということにショックを受けました。父ががんばって野菜を作ってみても、ばあちゃんの野菜と少し味がちがいました。私は「もう一度ばあちゃんと畑仕事をしたい。」「もう一度おいしい野菜を食べたい。」そう何度も何度も思いました。
そんなことを考えているうちに、どうしてばあちゃんがあんなにも畑に行きたかったのか、分かったような気がしてきました。家族にもっと野菜を食べさせたい、もっと畑仕事をしたい、そんな思いが生んだ畑や畑仕事、そして家族への「愛」の気持ちなのだと思います。それは、ばあちゃんがいなくなった私が抱えていたのと同じ気持ちでした。
もう一緒に畑仕事はできないし、ばあちゃんの作った野菜を食べることはできない。けれど、私は、ばあちゃんに教えてもらったことを胸に、ばあちゃんの愛した畑と畑仕事を引き継いでいきたいと思っています 。
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産業課農政係TEL:0243-24-8107FAX:0243-48-4448
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