【最優秀賞】「祖父と牛と農業」 玉井小学校5年 渡邉 希心

【最優秀賞】
「祖父と牛と農業」
玉井小学校 5年 渡邉 希心
 
 「農業」それは祖父の職業です。祖父は約40頭もの牛を飼っています。どんなに暑い夏の日も、こごえるような寒い冬の日も毎日毎日、えさをあげお世話をします。たい肥を片づけ、牛のストレスにならないよう、やわらかい木くずをひきます。私が遊びに行くと、祖父はいつも牛小屋にいて仕事をしています。祖父に休日はありません。
 祖父は300キログラムほどの子牛を買い、20ケ月ほど面倒をみ、900キログラムほどにまで育てて売ります。大切に大切に育てた牛を高く買ってもらえたときはとてもうれしそうです。また、農林水産大臣賞ももらったことがあります。この賞は祖父の努力の結果だとおもいます。賞をとったときいたとき、私もとてもうれしかったです。
 そんな福島の牛を育てる祖父ですが東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故の影響で大変な思いをしました。福島の牛というだけで安く取り引きされてしまうようになってしまったのです。大切に育てた牛が風評被害で安くなってしまうのは私もとてもくやしかったです。その風評被害は何年も続きましたが祖父は牛を育てることをやめませんでした。少しずつ風評被害がおさまってきたと思ったら今度は新型コロナウイルスによる影響を受けています。お店が短縮営業になりお店で使ってもらうお肉の量も減ってしまいました。祖父が一生懸命がんばっても色々な影響を受けてしまうのです。それは農業を職業とする方々皆さんがそうだと思います。何日も何日もがんばって育ててきた野菜、果物を台風等による自然災害で1日ですべてをだめにしてしまったというニュースを見たことがあります。このような被害を受けてお年寄りの農家の人たちは農業をやめてしまう人もいるかもしれません。それでもがんばっている、お米を作っている人、野菜を作っている人、果物を作っている人、お肉を作っている人、魚をとっている人、みんな食べてくれる人の笑顔を思いうかべ、がんばっているのかなと思いました。
 これから後継者を絶やさないような環境作りが大切だと考えました。今、私ができることは給食やご飯を残さず食べることで応えんすることです。みんながたくさん食べることによって生産者のみなさんも笑顔になってくれるといいなと思います。
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