【優秀賞】 「今までの農業、これからの農業」 大山小学校5年 佐々木奏輔

【優秀賞】
「今までの農業、これからの農業」
大山小学校 5年 佐々木 奏輔
 
 今朝もじいちゃんの運転する軽トラックの音がする。畑で採れたばかりの野菜を村の直売所に納品するのが、いつもの日課だ。
 総合的な学習の時間では、大玉村の米作りについて調べた。先祖から受け継いだ肥よくな土地や安達太良山から流れて来る水、米作りに適した気象条件に長年培った技術がゆう合し、美味しい米を作っている事を知った。一方で今の農業が抱える課題も分かった。1つは、作物の生育が天候に左右される事。長雨や日照不足、気温の変化は作物の生産性に大きくえいきょうする。2つ目は生産コストの上昇。肥料や燃料の価格上昇だけでなく、高額な農作業機械の購入は農業経営を圧迫する。3つ目は、農業をする人の高齢化と担い手の不足。作物を育てるには、その土地に適した農地の管理、生産性を上げるための知識や経験が必要だ。農作業機械の運転や整備はじゅく練の技術が必要で習得するには長い期間を要する。じいちゃんや先祖がやってきた農業は、その人なりのかんや知恵があって、覚えるのに時間がかかると感じた。
 ある日、家族で農作業をしている時、
「もっと農業が楽に出来て、収入が増えたらいいのに。」
とお父さんが話していた。その時初めて「スマート農業」という言葉を聞いた。
「奏輔が大人になる頃には、トラクターが田んぼや畑で自動運転して、ドローンで肥料をまいているかもね。」
とじいちゃんに言われ、興味が湧いたので調べてみることにした。
 「スマート農業」とは、ロボット技術で効率化を図り、人の作業量を減らしていく。トラクターや田植え機の運転を自動化、農薬散布はドローンを使う。また、情報通信技術を活用し、全てデータ化にすることによって品質を高め、収益向上につながる。しかし、高額な導入コストや作業者の育成など課題もある。
 農業は人の生活に不可欠な「食」を提供している。外国からの輸入品にたよらず作物を作り続ける事は、本来の生活を守る事で必要である。大玉村の人々が守り続けてきた農業への思いを受け継ぎ、村外の人にも喜んで買ってもらえる農産物を作れるようぼくは未来の農業の姿について、これからも考えて、行動していきたい。
このページの情報に関するお問い合わせ先
産業課農政係TEL:0243-24-8107FAX:0243-48-4448