【佳作】出来る事も出来ない事も… 大山小学校6年 渡邉咲葵

出来る事も出来ない事も…
大山小学校6年 渡邉咲葵
 
自分にとって当たり前だと思っている事が当たり前ではなくとても幸せだと思った事はありますか。私はこの夏休みに、ボランティア体験で大玉村の福祉センターさくらへ行きました。一学期のある日、学校で「夏休みにボランティアをしませんか」というお便りが配られました。それは福祉センターへ来る高れい者の方が行うレクリエーションで使う材料を作ったり高れい者の方と交流をしますと書かれていました。私はこのボランティア体験に興味をもち、参加することにしました。

当日は福祉センターさくらで高れい者の人たちが体そうや手の運動、かたたたきに使うぼうを作る準備をしました。ぼうは新聞紙を丸めるのですが、高れい者の方が丸めやすいように新聞紙の端っこに割り箸を付けました。新聞紙を丸める時にこの割り箸がどのくらい役に立つかなどは考えずに作っていたのですが、あとで高れい者の方が丸めやすそうにしていたのを見て、自分では当たり前に丸める事ができるけど、少しの工夫で高れい者の方にとっては丸めやすくなるという事に気付きました。それは、ただ新聞紙を丸めることも大変だという高れい者の方もいるのかなと考えました。
このぼう作りの後に高れい者の方はお風呂へ行きました。スタッフの方に手伝ってもらいながらお風呂に入っている人もいました。私はなぜ今入るのだろうと思いました。家に帰ってからお母さんに聞いてみると、「手や足などどこかに不自由なところがあるのかもしれないね。ふ通に歩ける人でも一人でお風呂へ入るとなると転ぶ危険があるね。お手伝いで安全に入れる人もいるんだよ」と教えてくれました。私はなるほどなと思いました。私にとって、あたり前のお風呂でも少しの不便さや不自由さで当たり前じゃない人もいるのだと感じました。

去年、介護士のお仕事体験のため高れい者し設へ行った事があります。1学期には、福祉の授業で車いすの体験もしました。福祉は体の不自由な人が生活しやすいようにするためにあるのだと思っていました。体が不自由という事は、歩けない、聞こえない、見えないなどといった目に見える大きな事だけではなく、日常生活で当たり前に行っていることが、当たり前におこないにくくなることも含まれているのかな?と考えるようになりました。私は将来介護士になりたいと思っています。いつか夢が叶ったら、当たり前の事を当たり前にさせてあげる、小さな不自由さに気づくことが出来る介護士になりたいと思いました。
 
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