【優秀賞】気付くことの大切さ 大山小学校5年 斎藤創

気付くことの大切さ
大山小学校5年 斎藤創
 
ぼくは、夏休みにお姉ちゃんが住んでいる東京都に出かけました。大王村では、学校に行く時は歩くけれど、買い物にお出かけする時はほとんどが車です。でも、東京でバスや電車で移動することがほとんどです。自転車を使う人もたくさんいます。ぼくは、電車やバスがこんでいると、座ることができないので「いやだなあ」と思うことがあります。
四人で買い物をしてご飯を食べた後、お姉ちゃんの家に帰りました。いつものように電車に乗って駅からバスに乗ろうと停留所で待っていました。すると、ぼくたち家族の前に車いすに乗っている若い男の人がならんでいました。ぼくは、「車いすでどうやってバスに乗るのだろう」と思いました。
バスが来ました。お父さんとお母さんは、「だいじょうぶかな」と心配そうな顔で見ていました。すると、車いすに乗ったまま運転席の方に近づいて、運転手さんに何か声をかけました。運転手さんがバスからおりてきて、乗車口のところからスロープを出しました。すると、段差やすき間がなくなって、車いすでもかんたんにバスに乗ることができました。そして運転手さんが入り口に近いところの座席をたたんで、車いすに乗っている人は、なれた様子であっという間にバスに乗ることができました。ぼくはびっくりして見ていました。ぼくだけでなく、お父さんとお母さんもびっくりしていました。

大玉に帰ってきてから、バスについて調べてみました。すると、東京都では、だれでもバスに乗りやすいようにノンステップバスが走っていて、バスにはスロープが付いていることが分かりました。ノンステップバスは、地面から車両のゆかまで30センチメートル以下のバスで車いすの人だけでなく、お年よりの人にも便利だということが分かりました。思い出してみると、お年よりの人もたくさんバスに乗っていました。ノンステップバスだと、子どものぼくも乗りやすいし、お年よりの人も便利だなぁと思いました。体が不自由で車いすを使っている人やお年よりの人がバスに乗りやすいように工夫されていることに、ぼくは初めて気付きました。
そして、バスの運転手さんが体の不自由な人にとてもやさしいということにも気付きました。車いすに乗っていた人に出会ったことでぼくは「こんでいたらいやだなあ」「座れるといいなあ」としか思っていなかったバスに、たくさんのやさしさがつまっていることに気付きました。
これから、買い物にお出かけする時には、ぼくが気付かなかったやさしさがかくれていないか見つけてみたいと思いました。そして、どんな工夫をしたら、もっと人にやさしくなるかということも考えてみたいと思いました。
 
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