【優秀賞】「苦労と努力の先には」 大玉中学校1年 根本 凜
【優秀賞】
それは、去年の田植えの時期のことだ。近所の方から田植えを手伝ってほしいと電話があった。本当は祖母と伯父の2人で行くはずだった。しかし、伯父が手伝いの日に仕事が入ってしまった。平日だったからみんな仕事で行ける人が居なかった。祖母は偶然に休みを取っていたという。近所の方の田んぼは広く、祖母1人では無理だと思った。だから、私が行くことにした。量も多いし時間もかかると思い、あまり気は進まなかった。そんなことを考えながら手伝いの日を迎えた。朝早くから集まって始まった。まずはハウスから苗を運ぶ作業からだった。何度もハウスに取りに行くわけにもいかないのでトラックに乗る分たくさん積んだ。運ぶのでさえ時間はかかったし大変だった。けれど、田植えは始まったばかり。疲れた、大変なんて言ってられなかった。やっと苗を運び終えると次は機械に運ぶ作業が、待っている。小さな川を跨いで渡す。渡すといっても体力を使う。機械で植えている間はもう1台のトラックで苗を運ぶ必要がある。作業をしている人は、若い人ばかりではない。誰にとっても重労働だった。だから、1番体力のある私が動こうと思った。それからは人一倍頑張った。予定より早く、午前中に終えることが出来た。帰ると曾祖父と曾祖母が畑で作業をしていた。種まきや水やりをやっていた。普段は見えない光景に私は見入ってしまった。それと同時に、目に入ってきたのは大変そうな2人の姿だった。年齢と共に体力も落ちていく。そう思い私は畑仕事を手伝うことにした。疲れていたけれど、どうでもよくなっていた。畑仕事では重い道具を使うこともあり、曾祖父母がやるには体力的にも限界があると思った。だから、手伝えることは何でもやろうと思い、それからは収穫なども手伝うようになった。
私はこの2つの経験を通して、分かったことや気がついたことがたくさんある。畑仕事もあんなに苦労しているとは思わなかったし、田植えもたくさんの協力が必要だと分かった。収穫してからは当たり前のように野菜や米を食べているけれど、その幸せや笑顔の裏にはたくさんの苦労があることを知った。それに農業を行っているのは年齢を重ねた人ばかり。この人たちが居なくなったら農業はどうなるのだろう。すぐに後継者となれるわけではないが、できる限り手伝いをして、我が家の農業を支えていきたい。
「苦労と努力の先には」
大玉中学校 1年 根本 凜
私の祖父と祖母、曾祖父と曾祖母は米や野菜を育てている。祖父母は、仕事に就きながらも農業を手伝っている。田植えになると伯父も集まり大人数で行っている。畑もあるが、昼間に作業をしているからなのか、学校から帰ってきてからは、畑で作業をしているところを見かけることはほぼ無い。田植えも、人数が多ければ大丈夫だろうという勝手な思いがあった。けれどもある体験をして分かったことがある。それは、去年の田植えの時期のことだ。近所の方から田植えを手伝ってほしいと電話があった。本当は祖母と伯父の2人で行くはずだった。しかし、伯父が手伝いの日に仕事が入ってしまった。平日だったからみんな仕事で行ける人が居なかった。祖母は偶然に休みを取っていたという。近所の方の田んぼは広く、祖母1人では無理だと思った。だから、私が行くことにした。量も多いし時間もかかると思い、あまり気は進まなかった。そんなことを考えながら手伝いの日を迎えた。朝早くから集まって始まった。まずはハウスから苗を運ぶ作業からだった。何度もハウスに取りに行くわけにもいかないのでトラックに乗る分たくさん積んだ。運ぶのでさえ時間はかかったし大変だった。けれど、田植えは始まったばかり。疲れた、大変なんて言ってられなかった。やっと苗を運び終えると次は機械に運ぶ作業が、待っている。小さな川を跨いで渡す。渡すといっても体力を使う。機械で植えている間はもう1台のトラックで苗を運ぶ必要がある。作業をしている人は、若い人ばかりではない。誰にとっても重労働だった。だから、1番体力のある私が動こうと思った。それからは人一倍頑張った。予定より早く、午前中に終えることが出来た。帰ると曾祖父と曾祖母が畑で作業をしていた。種まきや水やりをやっていた。普段は見えない光景に私は見入ってしまった。それと同時に、目に入ってきたのは大変そうな2人の姿だった。年齢と共に体力も落ちていく。そう思い私は畑仕事を手伝うことにした。疲れていたけれど、どうでもよくなっていた。畑仕事では重い道具を使うこともあり、曾祖父母がやるには体力的にも限界があると思った。だから、手伝えることは何でもやろうと思い、それからは収穫なども手伝うようになった。
私はこの2つの経験を通して、分かったことや気がついたことがたくさんある。畑仕事もあんなに苦労しているとは思わなかったし、田植えもたくさんの協力が必要だと分かった。収穫してからは当たり前のように野菜や米を食べているけれど、その幸せや笑顔の裏にはたくさんの苦労があることを知った。それに農業を行っているのは年齢を重ねた人ばかり。この人たちが居なくなったら農業はどうなるのだろう。すぐに後継者となれるわけではないが、できる限り手伝いをして、我が家の農業を支えていきたい。
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産業課農政係TEL:0243-24-8107FAX:0243-48-4448
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