【優秀賞】人の気持ちを考えて 玉井小学校5年 渡辺希心

人の気持ちを考えて
玉井小学校5年 渡辺 希心
 「匿名盾にやまぬ『暴力』」
 ある日の新聞にそんな見出しがありました。私はとても気になって読んでみることにしました。少しむずかしかったのでお母さんと読みました。それはテレビに出演していた人の行動に対するSNS上の中傷の話でした。
 私はSNSを見ません。ですが、見ようと思えば世界中の誰もが見ることができるものだと思います。そんなところで悪口を書かれたらどう感じるだろうか。想像しただけで私はとてもいやです。書いた人の顔も名前も知らないし、会ったこともないのに自分のことについて悪く書かれるのは納得がいきません。実際に書かれた人は誰に書かれているか分からないし、一人でとってもなやんだと思います。書いた人は自分だとばれないと思い、ひどい言葉をたくさん書いてしまったのではないのでしょうか。それを見た人たちが軽い気持ちで、
「私も書こう。」
「私も書こう。」
と増えていってしまったのでしょう。悪口を書く人は増え続けるけれど悪口を言われる人はずっと一人。一人で受け止めていたと思うと、つらい気持ちになるのはわたしにも分かります。
 なぜこのようなじょうきょうになってしまうのかを考えてみると、パソコンやスマートフォンを誰もが手軽に持つことができるようになり、気軽にインターネットにつながることができるようになったからだと思います。そしてSNSへの投稿や書きこみへの監視がいき届いていないため、そうしたひどい書きこみを見つけることがむずかしくなってきているからだと思いました。でも、一番大事なことは、一人一人が思いやりの気持ちをもって、他の人を傷つけるような書きこみをしないことだと思います。
 私も弟とけんかをしたときに、ついきつい言い方をしてしまったり、悪口を言ってしまったりするときがあります。その後でちょっと言い過ぎたかなと反省もします。そうしたときに両親から
「自分がやられたり、言われたりしていやなことは、相手にも絶対にしてはダメ。」
と言われています。相手から言われるといら立って言ってしまうけれど、やっぱり気を付けなければならないなと思いました。これからはなるべく言わないようにしたいです。この福島県の会津地方には
「ならぬものはならぬ」
という教えがあります。そのように、一人一人がもう少し相手の気持ちを考えて行動するだけで、もっともっと明るい世界になるのではないかと考えました。
 今回、新聞記事を読んで色々考えたことをずっと忘れずに、お友達や家族と仲良く楽しく生活できるようにしたいと思います。