【優秀賞】関わることの大切さ 玉井小学校6年 菊田楓満

関わることの大切さ
玉井小学校6年 菊田 楓満
 ぼくの住んでいる大玉村にはよいところがたくさんあります。様々な行事やイベントがあったりスポーツクラブがあったりして、人とたくさん関わることができます。ぼくの母はスポーツクラブに入っていて、活動の後はつかれた様子で家に帰ってきます。ぼくが、
「じゃあやめたら。」
と言うと、
「つかれるけどみんなで笑い合いながら練習して、大会で勝てた時はみんなで大喜びできるのが楽しいんだよ。」
とよく言います。この母の言葉をぼくも実感できた出来事がありました。
 ぼくは五年生の時に「スポーツフェスタ」に参加しました。チームを作り、運動を楽しみながら競争するイベントで、ぼくは仲のいい友達とチームが別になってしまい、知らない子ばかりに囲まれ不安でした。(誰とも話せないのに一緒に走ったりできるかな。)と下を向いていると、
「ねえ、何年生。」
とぼくに声をかけてきた男の子がいました。
「五年生。」
と答えると、男の子はにこにこしながら自己紹介をしてくれました。ぼくも自己紹介をすると、男の子は
「よろしくね。」
と言ってあく手をしてくれました。そのおかげでぼくの不安な気持ちは一気にふきとびました。対抗種目を一つ一つ終えるたびにぼくはその子と手を取って喜び合いました。それが同じチームの他の子達ともハイタッチをするようになり、気が付くといつの間にかチームのみんなと仲良くなっていました。それからも自然と一致団結し、ともに喜び、負けてしまった時は、
「次がんばろう。」
とはげまし合いました。こうして楽しい時間はあっという間に過ぎていき、ぼく達のチームは一位を勝ち取ることができました。ぼくはとてもうれしくて、みんなとかたを組み、とびはねて喜びました。ふり返ってみると、一位になれたことはもちろんですが、それ以上にたくさんの友達ができたことが何より一番うれしかったのだと思います。あの日、村の方々がぼくたちのために作ってくれた温かいとん汁も最高の味でした。
 この経験を通して、ぼくは知らない相手であっても人を思いやる行動やはげますことがどんなに大切かを学びました。男の子が声をかけてくれたからぼくの中の不安がなくなり、喜びに変えることができたのです。母が言っていた「みんなで喜び合えることが楽しい」という言葉の本当の意味が分かった気がしました。自分のことだけでなく、周りの人たちを思いやって行動することで、それによって安心を届けることができると思います。ぼくは他の人から声をかけてもらうのを待つのではなく、自分から声をかけてあげられる人になりたいです。