【佳作】言葉の重み 大玉中学校2年 荒川恋寧
言葉の重み
大玉中学校2年 荒川 恋寧
「お母さん、こういう人許せない。」とニュースを見ながら母は言いました。そのニュースでは幼い子供への虐待について報道されていました。私には十二歳下の妹がいます。私は、小さい子の面倒を見ることがとても好きで、私は妹ができてとてもうれしかったです。一歳の時には言葉も少しずつ理解してきたり、ハイハイしていたのにもう立っていたりしていました。最近、二歳になったばかりです。わがままでよく泣くけれども、いつもおもしろいことをしてくれたり、とにかく我が家のアイドルでみんながとてもかわいがっています。
虐待にはいろいろな種類があります。身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待などがあります。その中でも心理的虐待という、言葉によって傷つけたり、無視をしたり、兄弟での差別的扱い、子供の目の前で家族に対して暴力をふるうなどということが多いそうです。私が調べたなかで「言葉の暴力」は身体的暴力よりも、「子供の脳にダメージが大きい。」という内容がありました。
日常の中でも、言葉の重みを感じることがよくあります。私は今、中学校で学級委員長を務めています。学級委員長として、任された仕事をきちんと行おうと思っていました。しかし、仕事が増えていき、大変な時もあります。そんな時に私は、イライラしてしまいますが、私の友達は
「大丈夫?何か手伝おうか?」
と優しく声をかけてくれます。その一言だけでも、とてもうれしく思います。しかし、逆に一言だけで人を傷つけることもできます。
「バカ。」
「うざい。」
「死ね。」
もし、このような言葉をあなたが言われたらどう思いますか。私だったら、とても傷ついて、死にたいと思ってしまうと思います。私が聞いても辛いと思うのに小さい子が大好きな親から、
「うざいんだよ。」
「バカじゃないの。」
などと言われたら、傷つくだけでなく、脳へのダメージも受けます。それに、そんな悪い言葉を子供が覚え、友達に言って、友達を傷つけてしまうこともあると思います。それほど、言葉というのはとても難しいものだということをこのことから改めて感じました。
今はインターネットの世界で、大体の人がスマートフォンなどを持っています。インターネット上では匿名性を利用して人を傷つけたりすることができます。
さらに、世界中で問題となっている新型コロナウイルスによる差別や偏見から誹謗中傷につながり、人を傷つける言葉を載せているということもあります。新型コロナウイルスによる誹謗中傷だけでなくても言葉で人を傷つけて、命が亡くなるということがあります。
虐待でも、周りの人が声をかけて助け合うことで虐待を防ぐことができ、小さな命を救うことができたと思うし、誹謗中傷でも、インターネット上に投稿した本人が相手の気持ちも考えずに載せたことで相手が傷ついてしまいます。もし、投稿した本人が相手の気持ちを考えていれば傷つく人はいなかったはずだと思います。
私はこのことから、学校生活の中でも、言葉について考えながら生活していきたいと思いました。友達が困っている時には
「大丈夫?相談にのるよ。」
「私も手伝うよ。」
「いつもありがとう。」
などと優しく、温かい言葉をかけてあげて、友達を助けてあげることができる人になりたいです。
自分が嫌だと思う言葉は、相手も嫌だということを忘れずに生活する必要があると思いました。
私は一人で悩んでしまうことが多いので、これからは周りの人に相談したり、手伝ってもらいながら、悩みや困っていることを解決していこうと思いました。そして、たくさんの人に自分から声をかけたり、もっと周りを見て、いろいろな人の良い所に気付けるようにしたいです。
あなたの周りに悩んでいる人、困っている人はいませんか。
あなたが勇気を出して、一言でも声をかけてあげることで何か変わることがあるのではないでしょうか。