【優秀賞】ハンセン病 

大山小学校 5学年 杉原 ひなた 
 
 ハンセン病という、言葉を知っていますか。
私が知ったのは、休みの日に、母が、映画を見ていたことがきっかけでした。そのタイトルが「あん」。映画のタイトルは、たいていその内容が映し出される一文である事を知っていた私は、甘いあんこで映画になるのだろうか?と興味がわき、不思議と見入ってしまいました。そこでハンセン病を知る事になりました。
 ハンセン病とは昔から知られていた病のようで、四千年も前からあったそうです。当時の人々は、ハンセン病は感染してしまうと手や足がとれてしまうとおそれられていました。そのため家族、友人でさえも近づこうとはしませんでした。このようにして何千万人のハンセン病にかかった人達やその家族までもが、社会の無知、誤解、無関心から偏見に苦しんでいました。現在日本では、年間に0人から一人と発病する人がいますが、初期に治りょうすれば完治できる時代になりました。それはとても嬉しいことですが、当時の人々の気持ちを考えるとむねが痛くなりました。
 八月、とても暑い日でした。父母弟と共に片道四時間かけ群馬県草津町の資料館を見学しました。その場所は、とてもにぎわっている所から奥へ一時間、ひっそりとした山あいの中にありました。車の窓を開けると、さっきとは違うすずしい風が入る所です。資料館では、当時の様子をわかりやすく説明、再現されていました。正直な気持ち怖いとしかなかったです。弟はがまんできずに泣いてしまいました。私と同じ年で、親から離れて生活をしなければならない、勉強も読み書き計算程度、あとは仕事をするだけで、一歩もしせつから出ていけない、なんて不自由な生活だろうと感じました。今の私に問いかけても、絶対に無理という答えしかありませんでした。それは今の、なに不自由の無い生活に甘えているだけだと思い知らされました。
 全国のしせつの入所者平均年齢は、八十五才と高齢化は進んでいます。高齢化が進むことで、ハンセン病にかかるリスクが高まることになります。でも、予防を心がけることで、ハンセン病にかかり、苦しい人生をする人が一人でも少なくなってほしいと思いました。
 今の私に何ができるかと考えた時、目で見て感じ、学んだハンセン病を一人でも多くの人に伝えることができれば、その相手によりそう事ができるのではないかと思いました。体にどんな障がいがあっても人間が生きている限り「人権」があると、そう思うことができました。
 

 
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