【佳作】戦争でうばわれる命   

玉井小学校5年 伊藤 琉生
 
 最近のニュースで宗教戦争がシリアやイラクという国のほうで行われていることを知った。
 宗教戦争というのは、自分たちの宗教が正しいと主張して、他の宗教をこうげきするということである。
 ぼくは、このニュースで、戦争によりたがいにこうげきしあい、たくさんのぎせい者が出ていることを知った。でも、びっくりしたのはそこではなく、全て戦争に関係のない、いっぱんの人々がぎせいになっているということだ。
 昔、日本は戦争を起こし、たくさんのぎせい者を出したらしい。戦後七十年以上たった今でも、悲しみが消えずに苦しんでいる人がいるらしい。ぼくは、このことを知って、戦争は、二度と起きないようにと願っていた。そして、ぼくと同じように多くの人々がそう願っていると信じていた。
 しかし、今また、宗教戦争が行われ、たくさんのぎせい者が出ていることを知って、ぼくは、とてもがっかりした。
 世界中の人々には、だれにでも必ず人権という権利があり、この権利が守られていることで、人々は幸せに生きることができる。だが、戦争が起こるせいで、ぎせいになった人々の権利はまもられていないとぼくは思う。
 ぼくは、ニュースで、とてもしょうげき的な動画を見た。戦争に使ったミサイルが落ちて、人々がもがき苦しんでいる動画だった。その苦しむ人々の中には、ぼくと同じくらいの子どももいた。白目になって、足ががくがくしていて、中には気を失っている子どももいた。とても見苦しい動画だった。
 自分達の宗教が正しいと主張すること、そんな小さなことから、たくさんの人々の命がうばわれる。そんなことを考えるだけで、ぼくはとても悲しかった。
 戦争にまきこまれ、ぎりぎり生きのびたけど、住む家もないし、お金もない。そして大切な人たちも失った。まだ子どもなのに親を失った人は、これからどやって生きていくのだろうか。
 戦争は、今を大切に生きようとしている人の命や人権をかんたんに殺し、はかいしてしまう、おそろしいものだ。
 人権は、人が幸せに生きるための権利であり、だれにでもあるものだ。戦争を起こす人々にもある。だが、そうやって自分で戦争を起こして、自分の人権をはかいしている。せっかく幸せに生きることのできる大事な権利だというのに・・・。
 世界中から戦争が消えることで初めて人々の人権が守られ、幸せにくらすことができるとぼくは思う。ぼくだって人権が守られていることによって、幸せに生きることができている。でも、ぼくたちだけが幸せに生きているわけにはいかない。完全な世界平和をめざして、少しずつ争いがなくなり、世界中のみんなが幸せに生きることができる。そんな世界をぼくは作りたい。
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