【佳作】戦争 玉井小学校4年 渡邉 希心

戦争
玉井小学校4年 渡邉希心
 
「私、この番組見たくない。」
 私は、お父さんがテレビをつけたときちょうどやっていた番組についてこう言った。けれどお父さんは
「こういう番組はきちんと見た方がいいんだけどなあ。」
という。その番組は、戦争を映すものだった。白黒の画面、空からばく弾が落とされている様子、子供が恐怖におびえている表情、私には少しこわい。けれどその日は、少しがまんしてテレビを見ることにした。となりで一緒に見ていたお父さんがいろいろ教えてくれた。都会の子供たちは、お父さんやお母さんとはなれて、田舎で生活したこと、ばく弾が落とされてたくさんの人が亡くなったこと、食料がなく、おなかいっぱいご飯が食べられなかったこと。たくさん教えてもらってやっぱりこわいと思った。
 私は今、お父さんとお母さんと弟とおじいちゃんとみんなで生活している。何の不安もなく、元気に友達と学校へ行くこともできるし、おなかいっぱいご飯を食べることもできる。青空がきれいだと見上げることもできるし、毎日笑っている。それが普通のことだと思っていたが、お父さんの話を聞いたり、テレビを見たりして、今普通だと思っていることが当たり前のことではなく幸せなことなんだと気がついた。戦争を幸せなことだと思う人はだれ一人いない。テレビを見て戦争は絶対にしてはいけないことだと強く思い、戦争をしないためにはどうすればよいか考えてみる。
 今も昔も世界中の人が幸せでいることを望んでいる。戦争中もみんな生きることに真けんで、大人も私くらいの子どもも、私よりも小さい子も一生けん命に生きていた。だから、私は、今を大切に生きようと思う。そして、当たり前のことをもっと大事にして楽しみたいと思う。
 学校で友達とけんかをしたり、悪口を言い合ったりしてしまったりする。学校の中でも小さな戦争が起きているように感じた。私のクラスのみんなは、一人ひとり幸せをもっている。だから、私は友達を大切にするために、けんかや悪口に気をつけて、一人ぼっちにせずに幸せを分け合いたいと思う。一人ひとりがみんなの幸せを考えて大切にしていくと、もっと友達と仲良くなれると思う。