【佳作】同じ目を持つ 大山小学校4年 菊地 斗真

同じ目を持つ
大山小学校4年 菊地斗真
 
 人権作文を書くと決めたときに、このことを書こうとすぐに決めました。これは、この夏に本当にあった出来事です。
 夏休みの直前に、みずいろ公園に行った時のことです。お母さんと妹と三人で遊んでいると、妹のところに知らないお姉ちゃんが来て、急に手をつないできました。その時、妹は少しびっくりして手をはなしました。次にそのお姉ちゃんはぼくのところに来て、服をさわってきました。ぼくはどうしたらいいのか分からずだまっていると、お母さんがそのお姉ちゃんに、
「どうしたの。服が気に入ったの。」
と、笑顔で話しかけました。そのあとも、お母さんとお姉ちゃんはしばらく話していました。ぼくは、二人が話している様子を見て、お母さんのお友達なのだと思いました。
 お姉ちゃんがいなくなると、お母さんはいきなり、ぼくと妹をしかりつけました。
「さっきどうして手をはなしたの。なんで話をしなかったの。」
と言うのです。しかし、お母さんはそのあとすぐに、その言葉の理由をゆっくりと話してくれました。
「どんな人でも同じ人間なんだよ。」
お母さんはやさしい表情で言いました。ぼくは、同じ人間ということは分かっていたけれど、急なことでおどろいたということを、お母さんに伝えました。それでもお母さんは、自分に対して何かをされたり話しかけられたりしたら、きちんと話し返さなければ、それは相手に対して失礼だということを教えてくれました。ぼくはお姉ちゃんに、自分がされたら嫌なことをしてしまったことに気が付きました。そのあとも、妹とお母さんと僕でいろいろな話をしました。この世の中には、悪いことをする人もいるけど、まずはどんな人とでも、話をすることは大切だということになりました。あのお姉ちゃんの気持ちを考えると、「本当に悪いことをしたな。」という気持ちになりました。妹も、あのときに手をはなしてしまったことを、とても反省しました。あの時にこうしたらよかったと思うことも大切だけど、あの時は決してもどることはありません。だから、どんな人に対しても、同じ目をもつことから始まると思いました。「あのお姉ちゃんは、妹と遊びたかったのかな。」ぼくは分からずだまっていると、お母さんがそのお姉ちゃんに、「遊びたかったの。それとも服を気に入ってくれたのかな。」とお姉ちゃんに話しかけました。お姉ちゃんもぼくも、同じだと思えてきました。
 みんな同じ人間。いきなり手をつながれたり服をさわられたりしたあの時、おどろくことなんて一つもなかったということを知りました。ぼくは、この出来事をとおして感じたことや知ったことを、これからも大切に、心にしまっておきたいと思いました。