【佳作】 やったね金メダル

大山小学校 4年 菊地 稜平
 今年、冬季オリンピック・パラリンピックがソチで行われました。ぼくもそのパラリンピックを見ていました。そこで特に注目したのが、猪苗代町出身の鈴木猛史選手と北海道出身の狩野亮選手が金メダルをもらいました。
 パラリンピックとは、障がいを持った人たちが出場できる大会です。鈴木選手は九歳の時、下校の時のバスから降りた後、ダンプにひかれる交通事故で両足を切断してしまったそうです。また、狩野選手も三年生の時、登校中に交通事故にあい、せきずいそんしょうをおって、下半身がきかないそうです。
 ぼくはいままで障がいを持った人たちをちょっと遠ざけてしまう気持ちがあった気がします。いろいろな所に遊びにいくと、車いすに乗った人や、つえをついている人を見かけました。また、同じような子どもなのにちょっと変わった感じの人もいました。そんな人を見かけると、近よらないで、一歩二歩とはなれて見てしまいました。 
 パラリンピックを見ていたら、なぜか感動しました。スキーがぼくよりもとても上手なんです。足を持っている人よりも上手なんです。ぼくがスキーに行くと上手にすべれません。すぐに転んでしまいます。そしてあきらめてしまいます。鈴木選手は足を失ったあと、チェアスキーを始めたそうです。足をなくしてしまった事実をつきつけられているにも関わらず、あんなにいっしょうけんめいに生きているのがたくましく見えました。ぼくが同じ立場になったら、「ずっと一人でいたい。だれとも話したくない。会いたくない。」と思います。悪い方へ悪い方へ心がいきます。しかし鈴木選手はそれにもめげずに、前向きに生きていきました。足がないことで練習もみんなよりも何十倍いや何百倍以上も大変だったと思います。ツルツルする雪の上で、バランスもとれないし、重い荷物を持って行かなければならないし、よくあきらめずに練習をがんばれたと感動しました。そして鈴木選手が交通事故にあった同じ日の三月十三日に世界一の金メダルを取りました。ふつうの人でもできません。すごいわざで世界を感動させました。
 今までの自分がちっぽけに見えてきました。ぼくには両手両足があります。目も見えます。耳も聞こえます。それなのに何もできない自分がここにいるのです。そして、それ以上に、体の不自由な人をさけていたことに気がつきました。両手両足がなくなって、目が見えなかったり耳が聞こえなかったりしても、ぼくよりいっしょうけんめいにがんばっている人たちがいます。これからはそんな人たちも自分たちと変わらない生活ができるように、車いすをおしてあげたり、やさしく温かな手もかしてあげたりできる自分になれるようにしていきたいと思います。
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