佳作かさく】 いまつたえたいこと

大玉おおたま中学校ちゅうがっこう 2ねん 三上みかみ あい
 「障害しょうがいのあるひと」とくと、ほかひととはどこかすこしちがう、「特別とくべつひと」とおもってしまうひとすくなくはないとおもいます。しかし、自分じぶんまわりのひとたちをると意外いがい身近みぢかにいらっしゃいます。
 わたしは小学校しょうがっこう低学年ていがくねんのころ、放課後ほうかご毎日まいにちあずか保育ほいくっていました。「福祉ふくしセンターさくら」というところです。そこは、両親りょうしん仕事しごとなどでいない子供こども場所ばしょでした。その施設しせつには、高齢者こうれいしゃ福祉ふくしセンターや児童館じどうかん、そして、しょうがいしゃ訓練くんれんセンターなどの事業じぎょうおこなわれていました。なのでわたしは、しょうがいしゃほうかける機会きかいおおくありました。そのときわたしは、「障害しょうがい」の意味いみもあまりわからず、しょうがいしゃほうへの意識いしきは「なんで、ほかひととはちがうんだろう」とおもうくらいのものでした。当時とうじさくらには、ダウンだうんしょうほう数人すうにんいました。わたしはそのとき、「このひとたちはなんで、おなかおをしているのだろう」とおもい、保育ほいく先生せんせいいてみたのです。すると先生せんせいは「よくてみて、かおているけどみんなおなかおじゃないんだよ。みんなとおなじように一人一人ひとりひとり特徴とくちょうがあって、みんなかおしてるね。」とハッキリとおぼえているわけではありませんが、そういったことをわれました。正直しょうじきわたしは、そのときかおちがいや先生せんせいった特徴とくちょうなどがあまりわかりませんでした。先生せんせいは「病気びょうき」や「障害しょうがい」といった言葉ことばいませんでした。いまなら、その理由りゆうがわかったようながします。それは、人間にんげんみんな平等びょうどうだということをつたえたかったからだとおもいます。障害しょうがいかかえているひとなどは関係かんけいなく、一人ひとりひととしてほかひとおなじようにせっしてほしかったからだとおもいました。
 「差別さべつ」がくないことはもちろんですが、差別さべつとはなになのでしょうか。辞書じしょには、「をつけて区別くべつすること」とのっていました。しかし、本当ほんとうにそれだけのことなのでしょうか。この作文さくぶんくにあたって、「差別さべつ」についてかんがえてみました。わたしはいままで、障害しょうがいをもっているひとたいして、差別さべつをしないことはもちろん、普通ふつうせっしようとこころがけていました。しかし、こういうふうにかんがえてしまうこと自体じたい差別さべつなのではないかと、おもうようになりました。その意識いしき相手あいてきずつけてしまうこともあるかもしれません。そうおもうと、差別さべつとはなにか、自分じぶんかんがえはただしいものなのかわからなくなってしまいます。むずかしいことですが、くるしいのは相手あいてなのです。この誕生たんじょうした瞬間しゅんかんからどのおやからまれたかできていくみちおおきくわかれてしまっています。人間にんげんみんな平等びょうどうとはいいますが、このなか本当ほんとうにそうだとはいきれません。しかし、そんなことで、差別さべつされてはいけないのです。差別さべつはあってはならないものなのです。
 世界せかいには、パラリンピックという大会たいかいがあります。意味いみは、健常者けんじょうしゃきそう「オリンピック」にたいし、「もうひとつのオリンピック」という意味いみで、身体しんたい障害しょうがいのあるアスリートが、それぞれの条件じょうけんしたちからきそ大会たいかいです。パラリンピックに出場しゅつじょうしている一人一人ひとりひとり一生懸命いっしょうけんめいで、障害しょうがいのあるひと以外いがい全身ぜんしんを、あし障害しょうがいのあるひとあし以外いがい全身ぜんしん使つかってきそっています。わたしは、そんなハンディのあるかたたちが本気ほんきたたかっている姿すがたると、障害しょうがいという二文字もじはもうここにはないようながするとおもいました。しかし、「パラリンピック」が健常者けんじょうしゃのオリンピックより知名度ちめいどひくいのはなぜなのでしょうか。どちらのオリンピックも、おなじくらい価値かちのあるものだとおもいます。「障害しょうがい」の二文字もじってかんがえることはむずかしいことだとおもうけど、全世界ぜんせかいひとが、パラリンピックもオリンピックとおなじように応援おうえんしてほしいです。おなじように感動かんどうしてほしいです。障害しょうがいかかえて、それでもそのかぎられた範囲はんいかがやこうとしているひとたちは本当ほんとうにすごいとおもいます。二〇二〇ねん東京とうきょうでオリンピックとパラリンピックがあります。よりおおくのひとにパラリンピックで頑張がんばっているひと姿すがたてもらいたいです。
 きるということは、けっして自分じぶんひとちからだけではできません。ひとがおたがいに協力きょうりょくって懸命けんめいいまきていることをかってほしいです。それは、障害しょうがいがあろうとなかろうとおなじです。
 わたしは、しょうがいしゃほう気持きもちはわかりません。しかし、障害しょうがいのつらさをり、差別さべつすこしでもってほしいというねがいから、この作文さくぶんきました。障害者しょうがいしゃ健康けんこうひとよりすこ不便ふべんなことやできないこともあるだろうけど、おな人間にんげんにはかわらないのです。だから、一日いちにち一日いちにち大切たいせつに、そしてしあわせにきていってほしいとおもいました。  
このページの 情報じょうほう かん するお わせ さき
大玉村おおたまむら 電話番号でんわばんごう 0243-48-3131 FAX 0243-48-3137